top of page
-rX3-jQH.jpg

「ご趣味はなんですか?」4回目のゲストはかずきさん

今回は魅力を語るのは「世にも奇妙な物語」

奇妙な世界な住人たちのお話をじっり聞いてみましょう

—世にも奇妙な物語のシリーズ全体が好きなんですか?

そうですね。自分はもう最初の90年スタートからも今までのシリーズ通して世にも奇妙な物語のファンです。

 

—でも年齢的には世にも〜の放送年数よりお若いんじゃ?

 

今22なんですけど、

自分が見始めたのが2003年の春の特別編からなので結構まだ他のファンからしたら若い方ですね。

シーケンス 03.Still001.jpg .jpg

—どういうきっかけでファンになられたんですか?

 

自分が2003年に見たとき最初「迷路」という話を見たんですけどもその時は非常に怖いという印象のみで、これが面白いってすぐ思えたわけじゃないんですね。

 

それから何回か見ていくうちに、その世界観にハマってたって感じです。

最初から好きになったってわけではないと思います。


 

ー迷路ってどんな話なんですか?

 

怖い系の話ですね。

トラウマだったです。かなりグロテスクな話だったんです。

 

内容は、迷路に入ってしまった3人の男女が迷ってしまい、その迷路の中にいる怪物に出会ってしまって、一人一人怪物に殺されていく・・・

 

その中で主人公のみが怪物を倒して迷路から最終的に脱出することができるというお話なんですけれども。

殺され方が基本的なテレビドラマよりもグロくて生々しくて、血が悲鳴と共に飛び出るそんな感じでした。

それはちょっと子供心に衝撃でしたね。


 

ー世にも〜のファンだなと確信したのはいつぐらいですか?

 

最初に見たのが7歳で、それから2年後の2005年の春の特別編の時です

 

それまでは世にも奇妙な物語がやってたら見てるといった感じで

2005年の春の特別編の時に「密告(チクリ)ネット」っていう話が私の中で「迷路」と同じぐらいインパクトのある話でした。

 

それを見て世にも奇妙な物語を本気で面白いなと思い、

その時に初めて自分の中で「ファンだな」って気持ちが生まれました。

 

ある日、主人公がネットサーフィンをしていたら「密告(チクリ)ネット」というサイトを見つけるところから物語は始まります。「密告(チクリ)ネット」とは会員登録をすると学校やその友達の秘密を見ることができる

……まぁ、今で言う学校裏サイトみたいなサイトだったんですね。

 

ポイント制で、主人公はどんどん他人の友達の秘密を見ていき、ポイントを減らしていくんですけども・・・ラストが非常に衝撃的で見たことない方は是非一度ご覧になってほしいです。

シーケンス 03.Still002.jpg

しかも「密告(チクリ)ネット」とほぼ同じレイアウトのサイトが放送された数時間後に出来ていたんですね。

これはもう当時の学校の中でも相当話題になり、その時の経験が私の中で「世にも奇妙な物語」を爆発的にヒットさせる起爆剤になった気がします。

—ファン同士ってどう交流するの?


 

ーなるほどファン同士で交流とかあったりするんですか?

 

はい、今まで2回ほど自分が主催でイベントをやりました。

25周年の記念の時に「世にも奇妙な物語25周年記念 オフ会の特別編」といった形で世にも奇妙な物語のファンを募って昔の作品を見たり、クイズ大会をしたり、自分の思い出の作品を語ったりといったことをしました。


 

ーどういうきっかけでファンになる人が多い印象ですか?

 

やっぱりある特定の話を見てそれでハマったって方が多かったです。

あとは習慣で世にも〜を見てきて気づいたらハマっていた、

この二つに分かれていました。

 

自分のように何回か見ていくうちに爆発的にファンになったって方もいれば、1回の放送を見てそこからもずっとファンであり続ける方もいますね。

 

長い方ではまた1回目からも26年のファンの方もいます。

 

ー26年!長いですね。ファンの年齢層的には何歳が多い印象ですか?

 

幅広いですね。

小学生の頃から見てるという30代から40代の方が多いですね。

 

そのファンの集いの時は20代から40代が主なメイン層でした。

あっ、一人、高校生がいました。

でも昔のファンだからといって昔の作品が好きというわけではなく

逆に今のファンだからといって今の作品が好きってわけでもないんです。

 

ーえ!すごく意外です。

 

それが世にも〜の醍醐味って感じですね。

シーケンス 03.Still007.jpg

—好きな作品について

ーちなみにシリーズ全体で何話ぐらいあるんですか?

 

25周年の時に500話を越えたの今は510数話程で、単体テレビドラマの中では最多話数です。

 

ーへぇー!ちなみに自分が一番好きな作品を教えてもらえますか?

 

まず自分が印象に残っている作品を二つあげるとすると、

古いのからですと、一つは「そのボタンを押すな」っていう作品です。

 

西村雅彦さんが主演で基本的に世にも奇妙な物語は15分から20分ぐらいなんですけど

この作品だけは7分しかないんですね


 

ある日、主人公が突然部屋の中に閉じ込められます

その中にはボタンがあるんですけども、そのボタンには「押すな」と書いてあるんですね

主人公は迷いに迷ってついにはボタンを押してしまい……という話なんですけども。

 

非常に演出が面白く、音楽に Madness という有名なバンドが使われていて、

それがずっと音楽として使われているせいで非常にコメディ感が強く、

正に世にも奇妙な物語!といった感じな内容となってます。

 

ー音楽にもこだわりがありそうですね。
 

世にも奇妙な物語は番組用に作られた楽曲の他に

海外や日本のポピュラーミュージックやアニメのサウンドトラックの流用されてることも多いんですね。

 

例えば最近の仮婚という作品なんですけども。それはメインテーマとしてアニメ「四畳半神話大系」のサウンドトラックを使ったりしていました。

—実は出演したことあるんです

 

ーそうなんだ!もう一つの印象的なお話はなんですか?

 

これは比較的新しく、25周年の時に放送された「幸せを運ぶ眼鏡」という作品なんですけども

これは物語が好きというわけではなく、別の意味で非常に印象残ってるんですね。

 

実は自分エキストラでこの作品、出演してるんですよ!

 

ーえ!そこまでいっちゃいましたか(笑)

 

そこまでいっちゃったんですよ(笑)

たまたま25周年記念でエキストラを募集してるという事で自分も参加させていただきました!

 

企業の1階にあるカフェで撮影を行ったんですけども、自分の役柄が主人公の近くでパスタを食べている役で。

 

その背後で主演の妻夫木聡君が喋ってるんです!!

 

後ろに妻夫木くんがいるもんだから緊張しちゃって緊張しちゃって

食べ物の味が全然わかんなくなっちゃって(笑)

緊張でパスタなのにすすって食べてました。


 

ーうどんじゃないんだから(笑)

 

いや、それぐらいに緊張してしまって

パスタがすすってる様子までは写っていなかったんですけども自分の姿はガッチリと映ってます。

再放送あったら見てください。

冒頭の妻夫木くんの後ろの白い服の男はパスタすすってるんで(笑)

S__204783619.jpg

—貴重!世にも奇妙なグッズ紹介

エキストラ参加記念でこちらの世にも奇妙な物語25周年の台本風ノートを貰いました。

(※画像一番右)

 

ーわあ!本当に台本みたい!売ってないんですか?

 

非売品です。

これは自分の宝物として今でも使わずにとっといてあります。

 

ー他にもいろいろコレクションを持ってきていただいて・・・

 

はい、今日は世にも奇妙な物語が2000年に映画が制作された際に発売されたパンフレット持ってきました。たまたま古本屋で見つけたんです。

シーケンス 03.Still005.jpg

これは「結婚シミュレーター」、「携帯忠臣蔵」、「チェス」、それと本日忘れてしまった「雪山」

これら全4作品が各作品ごとにパンフレットが制作されてます。


 

ー珍しい!

 

中にはこうやって作品の紹介や監督の紹介、登場人物の紹介

そして世にも奇妙な物語の10年史などファンにはたまらない内容になってます。

 

ー知らなかった。でも4つも作品があって監督が違うわけだからパンフレットも独立してできますよね。

 

でもう世にも奇妙な物語それぞれの各監督ごとに世界観が違うので

放送前に今日はどの監督が担当しているかをチェックしたりしています(笑)


 

ー推しの監督がいるんだ(笑)

 

自分は星護監督が一番推してます。

星監督の作る映像は、他とは全く異なる独自性を持ってます。

 

だから、一目見るだけで、星監督の映像だと分かるんですね。

基本的にテレビドラマの監督はリアリティのある世界観を出そうとして奮起しますが、

星監督に限ってはその反対に徹底的にリアリティのない映像を求めるんです。

 

例えば、ロケ地。普通の監督はロケ地を選ぶ際、人間の生活感溢れる普通のマンションとかを選ぶんですけれど、

星監督に限ってはそこをあえて廃墟に選んだりして、普通のドラマの世界観とは一線を画すようなそんな画作りをしています。

 

カメラの扱い方にも非常にこだわりも見せているので、星監督が担当する際は非常に面白い作品期待できますね。

 

ーファンの方から人気が高いのは?

 

ファンから最高傑作として評価されているのが「懲役30日」

これはもうどのファンからも評価高いです。

 

でも人によって好みが異なるんですよね。

 

ファン歴が長い人が推しな作品として仰っていたのが、

昔放送した「血も涙もない」っていう作品。再放送も殆どしていない作品なんですが

借金の取り立て暴力なども平気で振るう主人公が、その更に上を行く非情な取り立て人に振り回される非常にシンプルな作品です。

幻の名作と呼ばれている「地獄のタクシー」や偶然が偶然を呼び更に偶然を引き起こす「シガレット・ボム!」など好きな作品はまさに千差万別。

 

登場人物が好きって人もいれば内容が好きって人もいれば演出が好きって人もいる。

もうファンによって全然違います。

ー熱くなってきましたね!!ちなみに昔、世にも〜ってとにかくオチが全てって制作者の話を聞いたことがありまして

昔はそうじゃなかったんですが

95年から2004年ぐらいまではほとんどの話がどんでん返しだったんですね。

 

例えば「おばあちゃん」という話は危篤のおばあちゃんと孫娘が入れ替わる話で最終的には・・・これも非常に強いどんでん返しのある話です。

 

やっぱりそういうイメージがあってからか「世にも=どんでん返し」になってしまい

どんでん返ししない作品はどれだけ中身が良くても駄作だって言うライトなファンが多くなってしまいました。

 

ー刺激を求めちゃうわけですね。でも2004年までだとおっしゃってましたが2005年からはどうですか?

 

もちろんどんでん返しの作品もあります。

 

ただ今はどんでん返しというよりも、世にも〜の世界観で見せようという感じがします。

個人的な意見ですがオチ至上主義から雰囲気至上主義って感じです。

シーケンス 03.Still004.jpg

—映像関係の仕事がしたい

ー世にも〜のファンを続けてますが、それを好きになることによって人生変わったとか生活が変わったとかあります?

 

もちろんあります。

 

世にも奇妙な物語を見てなかったら今の夢はなかったと思います。

今は映像関係の仕事をしたいと考えてるんですが、

世にも奇妙な物語を見始めた時にこんな話作ってみたいなと思ったのがきっかけです。

 

小学生のときには話を考えたり、世にも〜的な映像レイアウトを自分の携帯電話のカメラで撮ったりとか色々考えてました。

 

それから中学生、高校生になっても世にも〜が好きで自分も映像を作りたいという考えから自分がドラマやアニメーションのプロデュースに携わりたいと考えるになりました。

 

つまり自分の中で世にも奇妙な物語がなければ今の夢はもしかしたら、なかったんじゃないかなって思います。

 

やりたい職種は映像演出から脚本からそれはもちろん色々と移り変わりあったんですけども

「映像に携わりたい」っていうこの芯だけは15年近く変わってないです。

自分の中で自慢というか誇りでもあります。


 

ーじゃあ夢は世にも奇妙な物語に携わることですね

 

いや〜意外とそうでもない(笑)

 

ーそうではないんですか!?

 

世にも〜に関しては視聴者でいたいんですよね。

携われるのであれば携わりたいけど、視聴者でいたいですね。
 

ー例えば映像の世界に入って実力がついてきたときぐらいには・・・

 

そのときに、世にも〜に一回携わることができたらいいなっていう感じですね。

もし声かけられたら企画書出せるようにはいつでもしてますよ

 

短い間でも起承転結ではなく起承転転結という作品を作りたいですね

 

あと、あわよくば数字(視聴率)が伸びればいいな(笑)

—世にも奇妙〜をもっと面白く見る為には?

ーでも世にも〜って500話もあるから自分にはあわない話も結構あるんじゃないですか?

 

ありますよ。でもそのときは面白くないって思っても数年後見返すと発見があるんですよ。

 

「日の出通り商店街いきいきデー」という作品が2008年にあったんですけれど、

放送当時はファンの中でも評価はあまり高くなかったんです。

 

それから10年近く経ち、改めてファンが見てみると過剰とも思われる演出が逆に笑いを誘ったり、こんな豪華な俳優を使ってるんだっていう面白みを感じたりします。

 

筒井康隆先生が悪いお医者さん役で出演しているのは貴重ですよ。


 

ー放送後、作品についてネットとかで面白くないとか批判する声とかありますよね。

 

面白くないってそこで終わってもいいですけど

できれば後からもう1回見直しをしてほしいですね。

 

今、面白くなくても10年後5年後に面白く感じることもあるんで。

それは世にも〜の醍醐味でもあるので。

 

ーなるほど、ちなみにライトめなファンに向けて、こういう点を見れば世にも〜が面白く見れるよってアドバイスとかあります?

 

監督ごとに分けて見ると面白いかもしれません。

世にも〜の映画版でいうと「雪山」を監督した落合正幸監督は世にも〜で最多話数を担当していて、ホラーの名手呼ばれているほどホラー作品に対する力の入れ具合が凄い方です。

携帯忠臣蔵を監督した鈴木雅之監督はコメディの名手。世にも奇妙な物語に初めてコメディの要素を取り入れた方です。

 

そういうのを意識して見るとまた違うんじゃないかな。

 

ちなみに放送前においてファンが一番最初に盛り上がるのは監督が発表されたときだったりします(笑)

 

ー主役じゃないんだ。

 

「この監督久しぶりじゃん」とか「この脚本家の人いた!ラッキー」なんて会話が放送の一ヶ月前になるとワイワイ盛り上がってます(笑)


 

ー今後、世にも〜はどうなってほしいですか?

 

今後、30年、40年と続けて欲しいと思いますし、

現在は本編4話+短編1話の構成なんですが、それを本編5話構成に戻してほしいなと思います。

4話構成だと一話が25分とかすごく長くなってしまうんですね。

 

世にも奇妙な物語の一番のポイントはやはりテンポの良さ。

 

レギュラーシリーズでは14分から20分の短い中でテンポよく起承転結があったのに

今は25分とあるせいか、ちょっと間延びしてしまうことが多くなってしまったので

やはりファンとしては5話構成でテンポよく物語を進めていきたいなっていう感じはあります。6話構成だったらなおのこと良しです(笑)


 

ー最後に自分が世にも〜に携われるとしたらどんな企画をやりたいですか?

 

自分が参加することが出来るとしたら脚本・演出兼任で作品を手掛けたいですね。

世にも奇妙な物語向けに秘かに温めてある作品がたくさんあるので、

是非世に出してあげたいと思っています。

 

あとは古い作品を再放送してあげたい。

再放送するとなると権利関係上とかいろいろ問題があるんですが、

90年代前半とか古い作品を再放送してあげたいなっていうのはあります。

せっかく再放送として傑作選を放送するんだったら本当の傑作を流してあげたい。

 

そういうことでまた新しいファンをつくりたい、これが自分の夢ですかね。

© 2023 by Sasha Blake. Proudly created with Wix.com

bottom of page